パス定数と変更方法やURLの取得

CakePHPは基本的にはディレクトリそのまま配置することで構築が可能ではありますが、設定パスを変更することでセキュリティに考慮した構成にすることや運用性をもたせたものにすることが可能になります。

webroot/index.phpで設定する基本パス

  • ROOT -- アプリケーションのディレクトリパス
  • APP_DIR -- アプリケーションのディレクトリ名
  • CAKE_CORE_INCLUDE_PATH -- Cakeライブラリへのパス
  • WEBROOT_DIR -- webrootディレクトリ名
  • WWW_ROOT -- webrootディレクトリ絶対パス
  • DS -- PHPのDIRECTORY_SEPARATORの短縮系。Windowsの場合は\ (バックスラッシュ)、 Linuxの場合は/ (フォーワードスラッシュ)

ここで、「CAKE_CORE_INCLUDE_PATH」を変更することで、例えば、あるディレクトリに異なるバージョンのライブラリを配置しておいてアプリケーション側から読み込むライブラリパスを切り替えることが可能になります。また、1つのライブラリを複数のアプリケーションから使用することも可能です。
関連:CakePHP 2.x インストール

上記を元に設定されるパス

define('CORE_PATH', CAKE_CORE_INCLUDE_PATH . DS);  // CAKE_CORE_INCLUDE_PATH + ディレクトリセパレータ
define('CAKE', CORE_PATH . 'Cake' . DS);           // CORE_PATH + 'Cake' + ディレクトリセパレータ
define('APP', ROOT . DS . APP_DIR . DS);           // ROOT + APP_DIR + ディレクトリセパレータ
define('VENDORS', ROOT . DS . 'vendors' . DS);     // Vendorディレクトリ

define('APPLIBS', APP . 'Lib' . DS);               
define('TESTS', APP . 'Test' . DS);                // Testディレクトリ
define('TMP', APP . 'tmp' . DS);                   // キャッシュやCakeログのベースディレクトリ
define('CACHE', TMP . 'cache' . DS);               // キャッシュが保存されるディレクトリ
define('LOGS', TMP . 'logs' . DS);                 // Cakeログが保存されるディレクトリ

キャッシュやCakeログファイルの保存先を変更する場合は、webroot/index.php内で以下のように変更ができます。

// webroot/index.phpに追加
if (!defined('TMP')) {
    define( 'TMP', "TMPディレクトリのパス");
}

// CACHE・LOGSもそれぞれ個別に設定も可能

関連:ログローテーション

CSS/JS/画像ファイルパス

define('CSS', WWW_ROOT . 'css' . DS);     // 2.4から非推奨
define('CSS_URL', 'css/');                // 2.4から非推奨。App.cssBaseUrlを使用
define('IMAGES', WWW_ROOT . 'img' . DS);  // 2.4から非推奨
define('IMAGES_URL', 'img/');             // 2.4から非推奨。App.imageBaseUrlを使用
define('JS', WWW_ROOT . 'js' . DS);       // 2.4から非推奨
define('JS_URL', 'js/');                  // 2.4から非推奨。App.jsBaseUrlを使用

App.cssBaseUrl、App.jsBaseUrlがそれぞれHtml->css、Html->scriptで使用されます。
関連:Js/Cssファイルの読み込みや出力する方法

URLを取得する

ベースURLとなるFULL_BASE_URLが使用可能です。

FULL_BASE_URL // http://kwski.net

コントロラー/アクションのURLは、Router::urlを使用して取得することができます。第2引数をfalseに設定するとFULL_BASE_URLが除外されたかたちで取得されます。

Router::url( '/', true);
Router::url( '/controller/action/', true);
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

Js/Cssファイルの読み込みや出力する方法

CakePHPのHTMLヘルパーにはjsファイルやcssファイルを読み込むためのメソッドが用意されています。ファイルを読み込むのに加えて、出力先を複数指定できるようになっています。 また、インライン

CakePHP 2.x インストール

現在まで私が商用・非商用にリリースしているCakePHPアプリケーションは全て1.3.xベースで作成しています。 まだまだロードマップ的には大丈夫そうですが、お客さん向けに納品しているアプリケーショ

Syslogログエンジン

2.4から「Syslog」ログクラスが追加され、簡単にSyslogを使用できるようになりました。 CakePHP側の設定はbootstrap.php内のCakeLogコンフィグのengineを'Sy

コントローラ内でバリデーション処理を呼び出す

CakePHPでは、saveメソッドの際にバリデーション処理も自動で行われますが、save処理と切り離してバリデーションを行うこともできます。このときは、save時と若干異なる処理体系になります。

DebugKitを導入

定番のブログチュートリアルをこなして、定番のDebugKitを導入してみました。 2.3からはCakePHPインストール直後に以下のように導入を推奨するような警告メッセージが表示されるようになりまし

ハッシュ関数の選択とハッシュ化処理

CakePHPでは、ログイン時にはpasswordを自動的にハッシュ化して認証を行ってくれますが、そのパスワードを登録する際は、明示的にハッシュ化する必要があります。 ハッシュ関数の選択 ハッ

日付・時間のバリデーション

日付や時刻に関するバリデーションは以下のルールがビルトインされています。 date 日付 time 時刻 datetime 日時 (m:「月」を数字表記 / M:「月」を英語表記)

checkボックスを実装

selectボックスに引き続いてcheckボックスの実装方法をおさらいしてみます。 コードは、CakePHP 2と1.3両方で実装可能です。デモ モデルは、こちらも以下 CREATE TA

(メール・URL・電話・郵便・IP) データ バリデーション

今回は、プロフィール情報に使用されるデータに絞ったバリデーションルールです。 バリデーションルール 以下の5つのバリデーションルールがコアに用意されています。 email メールアドレス

ログインに追加の条件を付与する「scope」

ユーザ登録では、仮登録処理(status=1)から送付したメール内のリンクをクリックしてもらい本登録(status=0)を行ってもらう実装をしました。仮登録の状態ではログインできないように実装するには

Comment

  1. #tech #テクノロジー
    CakePHP 2.x | パス定数と変更方法やURLの取得:
    CakePHPは基本的にはディレクトリそのまま配置することで構築が可能ではありますが、設定パスを変更することでセキュリティに考慮した.. http://t.co/52Vr8QvGif

はてブ::プログラミング言語非公式bot (@RSS_hateb_l_Roy) へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

    PAGE TOP ↑